途中で放り出されてもいいじゃないおすすめ度
★★★★★
「途中で放り出される」ラストに賛否両論ですが。
音楽にせよ絵にせよお芝居にせよ、想像力を働かせて観ることに慣れていない人にはやはり、とりあえずは「???」な筋書きなのかも。何故ヒロインが尾行されなければならなかったのかも分らずじまいだし、主人公の天城もヒロインの問いに答えずじまい。謎は解けないまま。
でも、これがこの作品のコンセプトだと思います。ってのは、私が解釈するに、「???」の部分は自分で勝手に想像していいんです。この映像美を愉しめて、自分で謎の答えを造れるところがこの映画の素晴らしいコンセプトなのだと私は思います。
この、曖昧さがいわゆるチラリズム的で想像力をかきたてるから、襦袢姿の林檎さんが妖艶に見える訳ですよ。自分で想像するスペースが作られた映画というのも、一方通行に情報が脳に入り込んでくる映画と違って私は楽しめました。
個人的に、大正ロマン大好きなので美術や照明にもシビレました。映画は、筋書きやその長さが総てではない。観る人の官能を刺激するものだということを改めて感じさせられました。
最後に蛇足かも知れませんが一言。劇中の林檎さんは、かの「吉原炎上」の藤真利子さんを彷彿とさせる、ちょっとコワイ妖艶さ。でも自分女ですけど、こういう美しさを醸せる女性に憧れます!
色がとてもきれいです!おすすめ度
★★★★☆
小物から何から、とにかく色がとてもきれいです。
「THE大正浪漫」といった感じがよくでていると思います。
また、小林賢太郎氏の演技がとてもすばらしい!
コバケンファンにはたまらない作品です。
脚本も、不思議で切なくて、とてもいいと思いますよ。
映像が美しい!!おすすめ度
★★★★☆
私はミュージックビデオ的な軽いノリであまり期待せず見たので
思ったより楽しめました♪
小道具や着物がとてもきれいで、芸術作品としてみるだけでもいいのではないでしょうか。
林檎さんの曲もすごく映像に合っていて、特に「おだいじに」が流れるシーンは
きゅんとしちゃいます。
小林ファンならアリおすすめ度
★★★★☆
賢太郎さん目当てで買うならアリだと思う(とても若い!(笑))
小道具も凝っているし
小雪はきれいだし
言葉の発し方や動きに品の良さみたいなのを感じる。
ドラマの短さからか展開が早いケド…
(お互いに こう 馴れ馴れしい(笑))
林檎の芝居は若干苦しいような。。。
私はあれが妖艶とは思えなかった…
そのかわりテーマが読みきれない…
なぜ本名を知りたいのか?
駒形はなぜ天城に依頼を?(遠回り過ぎない?)
粗筋ナシにはもっと話が酌めなかったろう…
椎名林檎の作品を知らないまま見たから不明なのか
知ってても不明のままなのか…
小林ファンとして見るなら十分アリだと思う。
買うしかない!
おすすめ度 ★★★★★
背筋にゾゾゾという感覚が走りました
。これを知らずして新しい時代のエンターテイメントは語れません。
感動やドキドキ感を手元に置いて、私同様に何時でも手に取って思い返して頂きたいと願います。
概要
自らの内的風景を濃密に描いた椎名林檎の3rdアルバム『加爾基 精液 栗ノ花(カルキ・ザーメン・クリノハナ』の世界観を映像として表現した短編映画。大正から昭和初期の時代を舞台にした本作では、謎めいた影を持つ舞台女優・葛城楓(小雪)と彼女の身元調査を依頼された天城(小林賢太郎)の関係を軸とした、耽美にして淫靡(いんび)なストーリーが展開。昼と夜、夢と現実、陰と陽がめまぐるしく交錯する作風はそのまま、椎名林檎の音楽性へとつながっていく。そう、人間の深い部分にあり、誰もが逃れられない(そして、日常のどんなところにも存在している)エロティシズムこそが、この作品と彼女の生み出す音楽の核心なのだと思う。全編を流れる林檎の歌声に煽られるように、妖しいイメージを生み出していく小雪の演技が秀逸。(森朋之)